整体院がリスティング広告を始める際は、キーワード選定と予算設定の基礎を押さえるかどうかで、同じ広告費でも成果が大きく変わります。

この記事でわかること

  • 整体院がリスティング広告で最初に押さえるべきキーワード選定の考え方
  • 月いくらから始めるべきかという予算設定の目安と根拠
  • 予算帯別に見た想定クリック数・獲得件数のシミュレーション
  • キーワード選定から配信開始までの具体的な手順
  • 失敗しがちな設定ミスとその改善策
結論:整体院のリスティング広告は月5万〜10万円・地名+症状のキーワードから始め、CPA5,000円前後を目安に3ヶ月で検証するのが基本です。

整体院にとってリスティング広告とは何か

リスティング広告とは、Googleなどの検索結果画面に表示されるテキスト広告のことで、ユーザーが「腰痛 整体 〇〇駅」のように検索した瞬間に表示できるのが最大の特徴です。SEOのように上位表示までに数ヶ月から半年かかる施策と違い、審査が通れば即日から検索結果の上位枠に表示されるため、新規開業直後や、閑散期に新患を急いで増やしたい院との相性が良い広告手法です。

一方で、クリックのたびに費用が発生する課金方式のため、キーワード選定と予算設定を誤ると「クリックはされるが予約に繋がらない」状態のまま広告費だけが消化されるリスクもあります。

リスティング広告のキーワード選定で失敗しないための3ステップ

整体院のリスティング広告のキーワード選定でまず意識すべきは、検索意図が「今すぐ客」に近いキーワードから配信を始めることです。

  1. 地名と症状の掛け合わせを軸にする:「〇〇駅 腰痛 整体」「〇〇市 肩こり 整骨院」のように、地名と症状(またはお悩み)を掛け合わせたキーワードは来院意欲の高いユーザーが検索する傾向があり、最初に配信すべき優先度が最も高い層です。
  2. 指名検索や比較検索を除外設定で整理する:「整体 資格」「整体師 なるには」のような情報収集目的の検索は除外キーワードに設定し、無駄なクリック課金を防ぎます。
  3. 部分一致は避けフレーズ一致・完全一致から始める:部分一致は関連性の低い検索にも表示されクリック単価を押し上げやすいため、開始時点ではフレーズ一致・完全一致中心の設定が無駄打ちを抑えやすくなります。

整体院のリスティング広告、予算設定はいくらから始めるべきか

WordStream社が公表している業界別ベンチマーク調査(2024年版)では、医療・フィットネス関連カテゴリのGoogle広告における平均クリック単価(CPC)はおよそ250円から450円、平均コンバージョン率は7%から9%程度と報告されています。整体院の自費施術(初回体験3,000円から5,000円程度)を想定すると、1件の新規予約獲得コスト(CPA)はおおむね3,000円から8,000円のレンジに収まるケースが多く、月5万円の予算でも10件から16件前後の新規問い合わせが理論上見込める計算になります。

ただし、これはあくまで平均値であり、都市部の激戦エリアではCPCが600円を超えることも珍しくありません。まずは月5万円から10万円の少額予算でキーワードごとの反応を検証し、CPAが目標水準(多くの整体院では6,000円から10,000円程度が損益分岐の目安)を下回るキーワードにだけ予算を寄せていくのが安全な進め方です。

予算の決め方に迷う場合は、「月の目標新規獲得件数×目標CPA」で逆算するとぶれません。例えば月10件の新規予約を目標にし、目標CPAを7,000円に設定するなら、必要な広告費はおよそ7万円が目安になります。開業直後で経営体力に余裕がない場合は、まず3万円から5万円の最小予算で1ヶ月試し、獲得件数とCPAの実績値を見てから増額する順番が安全です。

予算帯別シミュレーション比較表

月予算 想定クリック数 想定CVR 想定新規獲得件数 想定CPA
3万円 約80から120クリック 7%から9% 6件から10件 約3,000円から5,000円
5万円 約140から200クリック 7%から9% 10件から16件 約3,100円から5,000円
10万円 約280から400クリック 7%から9% 20件から32件 約3,100円から5,000円
20万円 約550から800クリック 6%から8% 35件から56件 約3,600円から5,700円

※CPC・CVRはWordStream社「Google Ads Benchmarks」(2024年版)の医療・フィットネスカテゴリ平均値をもとにした試算であり、実際の数値はエリア・競合状況により変動します。

設定でよくある失敗と改善のチェックリスト

整体院のリスティング広告でよくある失敗は、キーワードを絞り込まずに配信して予算だけが減っていくパターンです。実際にバディフルが確認した事例でも、開始直後に除外設定をしていなかった院では、クリックの約3割が「整体 資格」「整体 開業」など施術とは無関係な情報収集検索によるものでした。配信開始前に以下を確認してください。

  • 地名と症状のキーワードを最優先で登録しているか
  • 「資格」「なるには」「開業」等の除外キーワードを設定しているか
  • 広告文に施術内容・価格・アクセスなど予約判断に必要な情報が入っているか
  • ランディングページに予約ボタンが3秒以内に見える位置にあるか
  • コンバージョン計測(電話・LINE・予約フォーム)が正しく発火しているか

バディフルの支援事例

バディフルではこれまで500院近くの整体院・治療院の集客・経営をサポートしてきた中で、リスティング広告の立ち上げ支援も数多く行ってきました。ある関東エリアの整体院様では、開業直後に月8万円の予算でリスティング広告を開始し、当初は地名を含まない広範なキーワードで配信していたため、CPAが12,000円前後まで悪化していました。地名と症状の掛け合わせキーワードに絞り込み、除外キーワードを整理したところ、2ヶ月でCPAは5,800円まで改善し、新規予約件数は月9件から月17件に増加しました。また別の院様では、広告文に「初回体験3,980円」という価格を明記しただけでクリック率が1.4倍に上がった事例もあります。一方で最近気になる傾向として、「AIが自動で集客してくれる」と謳う業者から、月額数十万円規模の長期契約を迫られたという相談が、この3ヶ月で急増しています。実際に内容を確認すると、リスティング広告の基本設定すら整理されていないケースが多く、高額な長期契約を結ぶ前に、まずは月5万円から10万円規模で自院に合うキーワードと予算感を検証することをおすすめしています。

よくある質問(FAQ)

Q: リスティング広告とMEO(Googleビジネスプロフィール)はどちらを優先すべきですか?
A: 費用をかけずに始められるMEOを土台にしつつ、即効性が欲しい時期や新規開業直後はリスティング広告を併用するのがおすすめです。両者は検索結果内で競合せず、むしろ露出面が増えて相乗効果が期待できます。
Q: 予算はどのタイミングで見直せばいいですか?
A: 配信開始から2週間から4週間、クリック数が最低30件以上たまった時点でキーワード別のCPAを確認し、目標値を下回るキーワードに予算を再配分するのが目安です。データが少ない段階での増減は避けてください。
Q: 自分で運用するのと代理店に任せるのはどちらがいいですか?
A: 月10万円未満の少額予算であれば自院運用でも十分対応可能です。予算が月20万円を超え、複数エリア・複数メニューを並行運用する場合は、設定の複雑さが増すため専門家への相談が効率的です。
Q: リスティング広告の効果が出るまでどれくらいかかりますか?
A: 配信自体は即日開始できますが、キーワードごとの精度が安定し始めるのは2ヶ月から3ヶ月後が目安です。短期間で判断せず、一定期間データを蓄積してから予算配分を決めてください。
Q: 除外キーワードは最初にどこまで設定すべきですか?
A: 「資格」「なるには」「開業」「求人」など施術と無関係な情報収集ワードは開始時点で必ず除外設定に入れ、無駄なクリック課金を防いでください。配信後も検索語句レポートで随時追加していきます。

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