ポータル経由の新患を2回目から自社予約に移す方法|会計時の案内とLINE登録の流れ
この記事の目次(7項目)
ポータル経由の新患を自社予約へ移行するコツは、会計時の30秒の案内とLINE登録を一つの流れにすることです。
- ポータル予約と自社予約の手数料・顧客データ・再来院導線の違い
- 会計時に次回予約を自社システムで取る5ステップと案内トーク例
- LINE友だち登録から2回目・3回目の予約につなげる配信の流れ
- ポータルの掲載規約に触れずに移行を進めるときの注意点
なぜポータル経由の新患を2回目から自社予約に移すべきなのか
ホットペッパービューティーやEPARKなどのポータルサイトは、新患を集める入口としてとても強い媒体です。一方で、2回目以降の予約もポータル経由のままだと、手数料や掲載費が来院のたびに積み上がります。さらに、患者さんの連絡先や来院履歴がポータル側に残り、院が自由にフォローできません。
マーケティングでは「新規顧客の獲得には既存顧客を維持する費用の5倍がかかる」という「1:5の法則」がよく知られています。また、ベイン・アンド・カンパニーのフレデリック・ライクヘルド氏らがハーバード・ビジネス・レビュー(1990年)で示した研究では、顧客の離脱率を5%改善すると利益が25%〜85%改善するとされています。整体院でも、新患を集めるお金より、来てくれた新患に2回目・3回目も通ってもらう仕組みのほうが利益に直結します。
連絡の手段も整っています。LINEヤフーの公表では、LINEの国内月間利用者数は9,700万人(2024年時点)です。患者さんの多くがすでに使っているアプリなので、LINEを自社予約の入口にすると、新しいアプリを入れてもらう必要がありません。
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移行を進める前に、ポータル予約と自社予約(予約システム+LINE)の違いを整理しておきます。院内でスタッフに説明するときにもこの表が使えます。
| 比較項目 | ポータル予約 | 自社予約(予約システム+LINE) |
|---|---|---|
| 費用のかかり方 | 掲載料・成果報酬が予約や掲載期間ごとに発生 | 月額固定が中心で、予約が増えても費用は大きく変わらない |
| 顧客データ | ポータル側に残り、院の判断で使える範囲が限られる | 来院履歴・メニュー・連絡先を院が管理できる |
| 再来院のフォロー | ポータルのメッセージ機能の範囲内 | LINEで施術後のケア連絡や次回の案内を送れる |
| 新患の集客力 | 強い(ポータル内の検索から集まる) | 弱い(MEO・紹介・HPなど自力の集客が必要) |
| 価格競争 | 近隣院のクーポンと並べて比べられやすい | 他院と並ばないので、価格以外の価値で選ばれやすい |
ポータルを辞める必要はありません。「新患はポータルで集め、2回目以降は自社予約で通ってもらう」という役割分担にすると、集客力を落とさずに手数料と価格競争を減らせます。
ポータル新患を自社予約へ移行する会計時の5ステップ
移行がいちばん進みやすいのは、施術直後の会計の時間です。体が楽になった実感があり、次回の話を聞いてもらいやすいからです。次の5ステップを受付の流れに組み込みます。
- 施術中に次回の目安を伝えておく:施術の最後に「今の状態なら1週間後にもう一度見せてください」と、通う間隔の根拠を院長から伝えます。会計で初めて次回の話を出すより、受け入れてもらいやすくなります。
- 会計時にその場で次回予約を自社システムに入れる:「次回のご予約、今お取りしておきますね」と受付が日時を聞き、ポータルではなく院の予約システムに入れます。患者さんに予約操作をしてもらう必要はありません。
- LINE友だち登録をお願いする:「前日にLINEでお知らせをお送りするので、こちらだけ登録をお願いします」とQRコードを見せます。「予約確認のため」という具体的な理由を添えると登録率が上がります。
- 登録したその場で予約確認メッセージを届ける:友だち追加のあいさつメッセージで、次回の日時と、変更方法(LINEから変更できること)を伝えます。患者さんがその場で受け取れたことを確認できると安心感が生まれます。
- 3回目以降の予約方法をひと言伝える:「次からはLINEのメニューから予約できます」と伝え、ポータルに戻らなくても予約できることを知ってもらいます。
会計時の案内トーク例
受付スタッフが迷わないよう、トークは短く決めておきます。例えば次のような流れです。
「お疲れさまでした。先生からお話があったとおり、来週もう一度見せていただくのがおすすめです。ご都合のよい曜日はありますか?……では○日○時でお取りしました。前日にLINEでお知らせをお送りしますので、こちらのQRコードから登録をお願いします。次回からはLINEのメニューからもご予約いただけます。」
ポイントは「ポータルより安いですよ」と値引きで誘導しないことです。値引きを理由にすると、患者さんは価格で院を選ぶ習慣のまま残ります。「予約の手間が減る」「前日に連絡が届く」という便利さで案内しましょう。
LINE登録から2回目・3回目の予約につなげる流れ
会計時に次回予約が取れなかった患者さんも、LINEでつながっていれば2回目につなげられます。配信は次の3段階で組み立てます。
施術当日:お礼とセルフケアの案内
施術から数時間後に、お礼と当日の過ごし方(入浴や水分補給の目安など)を送ります。売り込みではなく、体のことを気にかけている院だと伝わる内容にします。
3〜4日後:体の変化を聞く
「その後の体の調子はいかがですか?」と聞き、返信しやすいように選択肢を付けます。返信があった患者さんには、状態に合わせて次回の目安を伝え、予約リンクを案内します。
次回の目安日の前後:予約の案内
院長が伝えた次回の目安(1週間後など)が近づいたら、空き状況と予約リンクを送ります。リッチメニューに「予約する」ボタンを置いておくと、2回目以降もLINEから直接予約してもらえます。
移行で失敗しやすい3つのパターン
移行がうまくいかない院には共通点があります。始める前に確認しておきましょう。
- ポータルの掲載規約を確認していない:ポータルによっては、ポータル上のページやメッセージで他の予約窓口へ誘導することを禁止している場合があります。案内は院内での口頭説明とLINE登録に限り、ポータル上の掲載文やメッセージで自社予約を案内しないようにします。
- 受付スタッフによって案内がばらつく:トークを決めていないと、忙しい時間帯ほど案内が抜けます。トークを紙1枚にまとめ、会計カウンターに置いておきます。
- 移行率を数えていない:ポータル経由の新患のうち、何人が2回目を自社予約で取ったかを月に1回数えます。予約システムの予約経路の項目を使うと集計の手間が減ります。
バディフルの支援事例
バディフルではこれまで500院以上の整体院・治療院の集客・経営をサポートしてきた中で、ポータル経由の新患が2回目以降もポータルから予約し続け、手数料が下がらないという相談を多く受けてきました。
ある首都圏の整体院(施術者2名)では、月の新患約40人のうち8割がポータル経由で、2回目の予約を自社予約で取れていた割合は18%でした。支援では、会計時の案内トークを統一し、次回予約をその場で予約システムに入れる運用に変えました。あわせて、LINEの友だち追加のあいさつメッセージに予約確認を入れ、リッチメニューに予約ボタンを設けました。
その結果、3ヶ月で2回目の自社予約率は18%から52%に上がり、ポータルの成果報酬は月あたり約4万円減りました。LINE経由で2回目を予約した患者さんの3回目来院率も上がり、新患の集客はポータルのまま、売上の土台をリピートで支える形に変わっています。
よくある質問(FAQ)
- Q: ポータル経由の患者さんに自社予約を案内すると、ポータルの規約違反になりませんか?
- A: ポータル上の掲載文やメッセージで他の予約窓口へ誘導することを禁止している場合があります。まず掲載規約を確認し、案内は院内での口頭説明とLINE登録に限るのが安全です。不明点はポータルの担当者に確認しましょう。
- Q: 自社予約に移すと、ポータルでの表示順位が下がりませんか?
- A: 予約数が表示順に影響するポータルでは、2回目以降の予約が減ると順位が動く可能性があります。新患向けの掲載は続け、口コミの依頼やプロフィールの更新で露出を保つと、影響を抑えながら移行を進められます。
- Q: 会計時に次回予約を断られた患者さんにはどう対応すればいいですか?
- A: 無理に予約を取らず、LINE登録だけお願いしましょう。3〜4日後に体の調子を聞くメッセージを送り、返信があれば次回の目安と予約リンクを案内します。押し売りにならない分、2回目の来院につながりやすくなります。
- Q: 自社予約に移した患者さんに割引をしたほうがいいですか?
- A: 値引きで移すと、価格で院を選ぶ習慣が残り、単価も下がります。前日のLINE連絡や予約変更のしやすさなど、便利さで案内するのがおすすめです。特典を付ける場合も、セルフケア資料など値引き以外にしましょう。
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