整体院がEPARKから乗り換える理由|掲載手数料・成約課金と自社予約システムの実質コスト比較
この記事の目次(7項目)
整体院でEPARKの手数料が高いと感じ、自社予約システムへの乗り換えを考えている院長向けに、実質コストの比べ方と移行の手順をまとめます。
- ポータルの掲載料・成約課金と、自社予約システムの月額固定で、料金の仕組みがどう違うか
- 月の予約件数別に見た、年間コストの差の試算(比較表つき)
- 手数料以外に見落としやすい「見えないコスト」
- ポータルから自社予約へ乗り換える7ステップと、判断のためのチェックリスト
- 再来の予約を自社予約へ移し、ポータル費用を月約6万円減らした支援事例
整体院がEPARKなどポータルの手数料を「高い」と感じる3つの理由
EPARKのような予約ポータルは、検索する人の多さを活かして新しい患者さんと出会える便利な仕組みです。厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、柔道整復の施術所だけでも全国に約5万か所(令和4年末時点で50,919か所)あります。整体院を含めると競合はさらに多く、ポータルに載るだけで見つけてもらえる効果は大きいといえます。
それでも開業から数年たった院ほど「手数料が高い」と感じやすくなります。主な理由は次の3つです。
- 再来の患者さんもポータルから予約する:一度ポータルで予約した患者さんは、次もそのままポータルを開きがちです。契約の内容によっては、2回目以降の予約にも費用がかかる場合があります。
- 費用が売上に合わせて増える:成約課金は予約が増えるほど費用も増えます。院が成長するほど、固定費のツールとの差が開いていきます。
- 患者さんの情報が院の資産として残りにくい:連絡手段がポータルの中にあると、院から直接フォローできる範囲が限られます。
つまり「手数料が高い」と感じる正体は、料金そのものよりも新規と再来を同じ仕組みで受け付けていることにある場合がほとんどです。
掲載料・成約課金・自社予約システムの料金体系の違い
まずは料金の仕組みを並べて比べます。具体的な金額は契約・エリア・プランで変わるため、ここでは仕組みの違いに絞って整理します。最新の料金は、必ず各社の資料で確かめてください。
| 比較項目 | ポータル(掲載料型) | ポータル(成約課金型) | 自社予約システム |
|---|---|---|---|
| 費用の発生 | 毎月の掲載プラン料金 | 予約・来院1件ごと | 月額固定(プランによる) |
| 予約が増えたとき | 費用は変わらない | 件数に比例して増える | 基本的に変わらない |
| 新規集客の力 | 強い | 強い | 弱い(自院のWeb・SNS・地図検索の導線が必要) |
| 再来予約との相性 | 普通 | 件数が増えるほど割高 | 良い |
| 患者さんの情報 | ポータルの中にたまる | ポータルの中にたまる | 院の手元にたまる |
| 向いている院 | 開業初期・認知がまだない院 | 新規の数を一気に増やしたい院 | 再来の比率が高い・リピート型の院 |
整体院のEPARK手数料は高い?月の予約件数別に実質コストを比べる
次に、成約課金型のポータルと自社予約システムで、年間のコストがどれだけ変わるかを試算します。比べやすくするため、次の仮の金額を置いています。
- ポータル:基本の掲載料 月2万円+成約課金 1件1,500円(すべての予約が課金対象になる契約と仮定)
- 自社予約システム:月額1万円(予約件数にかかわらず固定)
| ポータル経由の月間予約数 | ポータルの月額費用 | 自社予約の月額費用 | 月の差額 | 年間の差額 |
|---|---|---|---|---|
| 30件 | 6.5万円 | 1万円 | 5.5万円 | 66万円 |
| 60件 | 11万円 | 1万円 | 10万円 | 120万円 |
| 100件 | 17万円 | 1万円 | 16万円 | 192万円 |
※金額は試算のための仮の値です。実際の掲載料・課金単価・課金の対象(新規のみか、再来も含むか)は、契約書と請求明細で確かめてください。
ここで大事なのは、全部をやめるかどうかではなく、どの予約にお金を払っているかを見ることです。月60件のうち再来が6割なら、36件分の費用は「すでに来てくれている患者さん」に払っていることになります。その分を自社予約に移せば、新規集客の力は保ったまま費用だけを減らせます。
判断の目安には「新規患者1人あたりの獲得コスト」を使います。ポータルの月の費用を、ポータル経由の新規患者数で割って出します。たとえば月11万円で新規が10人なら、1人あたり1.1万円です。新規患者の平均来院回数が5回、単価が6,000円なら、1人の生涯売上(LTV)は3万円です。獲得コストがLTVの3割を超えているなら、見直しを考えてよい水準です。
乗り換えで見落としやすい「見えないコスト」
手数料だけを比べると、自社予約のほうが圧倒的に安く見えます。ただし、乗り換えには次のようなコストもかかります。
- 新規集客の落ち込み:ポータルを急にやめると、地図検索や自院のサイトの導線が弱い院では新規が減ります。
- 患者さんへの告知の手間:再来の患者さんに「次からはこちらで予約してください」と伝える作業が、1〜3ヶ月ほど続きます。
- 受付の二重管理:並行して運用する期間は、ポータルと自社予約の両方の枠を見る必要があります。
- スタッフの慣れ:新しい管理画面の操作を覚えるまで、受付に時間がかかります。
一方で、自社予約には手数料以外のメリットもあります。総務省の「通信利用動向調査」では、個人のスマートフォン保有率は約8割です。スマホで24時間予約を受け付け、前日にリマインドを自動で送れれば、電話対応の時間と無断キャンセルの両方を減らせます。
ポータルから自社予約へ乗り換える7ステップ
いきなり解約せず、次の順番で段階的に移すのが安全です。
- 現状を数字で出す:直近3ヶ月の請求明細から、ポータル経由の予約件数・新規と再来の内訳・月の費用を出します。
- 自社予約システムを準備する:メニュー・スタッフ・営業時間を設定し、予約ページを用意します。
- 導線を整える:Googleビジネスプロフィール、自院のサイト、LINE公式アカウントに予約ボタンを置きます。
- 再来の患者さんから移す:会計時に次回予約を自社予約で取り、院内POPやLINE配信でも案内します。
- 2〜3ヶ月並行して運用する:ポータルに出す枠を新規向けの一部に絞り、自社予約の割合を毎月記録します。
- ポータルのプランを見直す:再来の多くが移ったら、掲載プランを下げるか、新規専用として残すかを決めます。
- 効果を測る:新規1人あたりの獲得コスト、再来率、キャンセル率を、乗り換え前と比べます。
判断に迷ったら、次のチェックリストで3つ以上当てはまるかを確かめてください。
- □ ポータル経由の予約のうち、再来が5割を超えている
- □ ポータルの費用が月の売上の5%を超えている
- □ Googleビジネスプロフィールの口コミが20件以上ある
- □ LINE公式アカウントの友だちが100人以上いる
- □ 次回予約を会計時に取る習慣がある
バディフルの支援事例
バディフルではこれまで500院以上の整体院・治療院の集客・経営をサポートしてきた中で、ポータルの費用に悩む院からの相談を多く受けてきました。ここでは、その中の1院(スタッフ3名の整体院)の事例を紹介します。
この院では、ポータル経由の予約が月約70件あり、そのうち約6割が再来の患者さんでした。まず再来の患者さんを対象に、会計時の次回予約を自社予約に切り替えました。あわせて、LINE公式アカウントから予約ページへ移れるようにしました。
あわせて見直したのがLINEの導線です。この半年、複数のLINE公式アカウントが混ざって集客の動線が分かれてしまっているケースを、いくつもの院で見てきました。この院でも、以前のスタッフが作ったアカウントと院のアカウントの2つが並んでおり、患者さんがどちらに連絡すればよいか迷う状態でした。そこでアカウントを1つにまとめ、予約の案内も一本化しました。
その結果、4ヶ月でポータル経由の予約は月約25件まで減り、ポータルの費用は月約6万円下がりました。新規の患者さんの数はほぼ変わらず、前日のリマインドを自動で送るようにしたことで、キャンセル率も約12%から約6%に下がりました。ポータルは新規集客に絞って残し、再来は自院で受ける形が定着しています。
よくある質問(FAQ)
- Q: EPARKをやめると新規患者は減りませんか?
- A: 一時的に減る可能性はあります。ポータル経由の新規が多い院ほど影響は大きくなります。いきなり解約せず、自社予約と地図検索の導線を先に整え、2〜3ヶ月並行して自社経由の割合を確かめてから判断するのが安全です。
- Q: ポータルと自社予約システムは併用できますか?
- A: 併用はできます。ただし予約枠を別々に管理すると、二重予約が起きやすくなります。ポータルに出す枠は新規向けの一部に絞り、再来は自社予約にまとめるのが現実的です。枠を連携できるかは、導入前に必ず確かめてください。
- Q: 乗り換えにはどのくらいの期間がかかりますか?
- A: 予約システムの初期設定は、数日〜2週間ほどが目安です。時間がかかるのは、患者さんへの告知と予約導線の切り替えです。LINE配信・院内POP・次回予約時の声かけを組み合わせて、1〜3ヶ月かけて移す院が多くあります。
- Q: 手数料が高いかどうかは何で判断すればよいですか?
- A: 月の費用の合計を、ポータル経由の新規患者数で割った「新規1人あたりの獲得コスト」で判断します。新規患者の平均来院回数と単価から出した生涯売上(LTV)と比べ、獲得コストがその3割を超えるなら見直しを考えましょう。
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