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訪問鍼灸・マッサージの訪問スケジュール管理|移動ロスを減らすルート設計と予約調整の方法

約9分で読めます バディフル編集部

この記事の目次(7項目)
  1. 訪問鍼灸・マッサージで移動ロスが生まれる3つの原因
  2. 訪問マッサージのスケジュール管理で押さえる療養費のルール
  3. 訪問スケジュールの管理方法を比較|紙・Excel・予約システム
  4. 訪問鍼灸のルート設計7つの手順
  5. キャンセル・振替が出たときの予約調整のコツ
  6. バディフルの支援事例
  7. よくある質問(FAQ)

訪問マッサージのスケジュール管理では、訪問鍼灸のルートを「曜日×エリア」で固定すると移動の無駄が減ります。院長向けに組み方を解説します。

この記事でわかること

  • 訪問鍼灸・マッサージで移動時間がふくらむ3つの原因
  • 往療距離16km・同意書の6ヶ月期限など、スケジュールを組む前に押さえる療養費のルール
  • 紙・Excel・予約システム・訪問向けソフトのスケジュール管理を比べた表
  • 1日の訪問件数を増やすルート設計の7つの手順と、キャンセルが出たときの振替のコツ
結論:訪問マッサージのスケジュールは、曜日ごとに訪問エリアを固定し、片道16km以内に収め、同じ建物の患者をまとめて組みます。これで移動の無駄が減り、1日の訪問件数を1〜2件増やせます。

訪問鍼灸・マッサージで移動ロスが生まれる3つの原因

院内の施術とちがい、訪問施術の売上は「移動していない時間」でしか生まれません。訪問部門を持つ整骨院・治療院のスケジュールを見ると、移動が長くなる原因はおおむね次の3つです。

原因1:患者さんの希望日時をそのまま受けている

「火曜の10時がいい」「木曜の午後がいい」と希望を聞くたびに空いている枠へ入れていくと、同じ日に市の東側と西側を行き来するルートができてしまいます。1件ずつ見れば親切な対応ですが、1日で見ると移動が倍近くになることもあります。

原因2:エリアの考え方がなく、担当者ごとに管理している

施術者がそれぞれ自分の手帳やスマホで予定を管理していると、同じマンションや施設に別の施術者が別の日に行く、といった重複が起きます。院として全体のルートが見えていないことが原因です。

原因3:キャンセルが出た枠をそのまま空けている

訪問先の患者さんは高齢の方が多く、体調不良・通院・デイサービスの予定変更による当日キャンセルは避けられません。内閣府「令和6年版高齢社会白書」によると、65歳以上の割合は29.1%で、訪問の需要は今後も増えていきます。キャンセル枠をどう埋めるかの仕組みがないと、件数が増えるほど空き時間も増えていきます。

訪問マッサージのスケジュール管理で押さえる療養費のルール

ルートを考える前に、療養費(健康保険)で訪問施術をするときのルールを確認しておきます。スケジュールの組み方が、そのまま請求の可否や単価に関わるためです。

  • 往療距離は原則片道16kmまで:厚生労働省の療養費の算定基準では、施術所から患家まで片道16kmを超える往療は、近くに対応できる施術所がないなどのやむを得ない理由がある場合に限られます。訪問エリアは「施術所から半径16km以内」が上限です。
  • 同じ建物での施術人数で料金区分が変わる:マッサージの訪問施術料は、同じ日に同じ建物で施術した人数(1人/2人/3〜9人/10人以上)で区分されます。施設や集合住宅をまとめて回ると、移動は減りますが1人あたりの単価も下がります。
  • 医師の同意は6ヶ月ごとに更新:はり・きゅう、マッサージの療養費は医師の同意が必要で、同意の有効期間は原則6ヶ月です(変形徒手矯正術は1ヶ月)。期限が切れたまま施術すると請求できません。
  • 施術報告書の交付:同意医師へ施術報告書を交付すると、交付料を算定できます。報告書を作る日も前もってスケジュールに入れておくと、漏れにくくなります。

つまり「近くにまとめる」ほど移動は減りますが、同じ建物に集めすぎると単価が下がります。移動時間と単価の両方を見てルートを決めることが、訪問部門の利益を左右します。

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訪問スケジュールの管理方法を比較|紙・Excel・予約システム

訪問の件数が週20件を超えると、紙やホワイトボードでは全体が見えにくくなります。主な管理方法を、院の規模に合わせて比べました。

管理方法 向いている規模 良い点 注意点
紙の台帳・ホワイトボード 施術者1人・週10件程度まで 費用がかからず、すぐ始められる 院外から見られない。振替の調整は電話頼み
Excel・Googleスプレッドシート 施術者1〜2人・週20件程度まで 住所や同意期限の列を自由に足せる 同時に編集すると上書きされやすい。通知がない
Googleカレンダーなどの共有カレンダー 施術者2〜3人 スマホで確認でき、地図アプリとつながる 患者情報や同意期限の管理には向かない
治療院向け予約システム 院内と訪問を両方している院 院内と訪問の枠をスタッフ別に一元管理。リマインドを自動送信 移動時間を枠として入れる運用ルールが必要
訪問施術向けの専用ソフト 訪問専門・施術者5人以上 ルートの自動作成やレセプト作成まで対応 月額費用が高め。院内予約とは別管理になりやすい

院内の施術と訪問を両方している整骨院・治療院なら、まずは予約システムで「院内枠」と「訪問枠」を同じカレンダーに並べ、移動時間をブロックとして入れる方法が始めやすいでしょう。同じスタッフの予定が二重に入る事故を防げます。

訪問鍼灸のルート設計7つの手順

ここからは、訪問ルートを組み直すときの手順です。今いる患者さんの予定を一度に変えるのではなく、次の順番で段階的に進めます。

  1. 今いる訪問患者を地図に落とす:Googleマイマップなどに住所を登録し、施設・集合住宅・個人宅で色を分けます。施術所から16kmの円も描いておきます。
  2. エリアを4〜5つに分ける:川・幹線道路・鉄道など、移動のさまたげになる境目でエリアを分けます。1エリアの中は車で10〜15分以内に収まるのが目安です。
  3. 曜日とエリアを固定する:「月曜=北エリア、火曜=駅東エリア」のように曜日とエリアを結びつけます。施設のある日を先に決め、それを1日の軸にします。
  4. 移動時間を実測して枠に入れる:地図アプリの予測ではなく、実際に走ったときの時間を2週間記録します。駐車場を探す時間やエレベーター待ちも含めて、移動枠を設定します。
  5. 施術・準備・記録の時間を決める:1件あたり「施術30分+準備と記録10分」のように基準を決め、予約枠の長さをそろえます。
  6. 新規の患者さんは、エリアの曜日で案内する:「そのエリアは火曜か金曜に伺っています」と、空いている枠の中から選んでもらう形に変えます。
  7. 月1回、件数と移動時間を振り返る:施術者ごとの1日の訪問件数と移動時間の合計を記録し、エリア分けや曜日が今のままでよいか見直します。

移動時間がどれだけ件数に響くか、試算してみます。休憩を除いた稼働時間を8時間(480分)、1件を施術と準備で40分とすると、移動が平均30分なら1件70分なので、1日6件までです。移動を平均15分に縮めると1件55分となり、1日8件まで入ります。同じ労働時間で2件の差が出ます。

キャンセル・振替が出たときの予約調整のコツ

ルートを固定しても、キャンセルはなくなりません。大切なのは、空いた枠を「同じエリアの中」で埋めることです。

振替候補は同じ曜日・同じエリアから出す

キャンセルの連絡を受けたら、まず同じ週の同じエリアの日で振替を案内します。別のエリアの日に入れると、その日のルートが崩れてしまいます。

前日のリマインドで当日キャンセルを減らす

訪問先にはご家族やケアマネジャーが関わっていることも多いため、前日の連絡でデイサービスや受診の予定と重なっていないかを確かめます。予約システムのリマインド自動送信を使えば、電話をかける手間も減らせます。

「待機リスト」を作っておく

「回数を増やしたい」「時間はいつでもよい」という患者さんを、エリアごとにリストにしておきます。キャンセルが出たとき、同じエリアの待機リストから連絡すると、移動を増やさずに枠を埋められます。

バディフルの支援事例

バディフルではこれまで500院以上の整体院・治療院の集客・経営をサポートしてきた中で、院内の施術と訪問マッサージを両方している院から「訪問の予定が回らない」という相談を多く受けてきました。

ある関東の整骨院(施術者3名・訪問患者約40名)では、施術者がそれぞれ自分で訪問の予定を組んでおり、同じ集合住宅に別の施術者が別の曜日に訪問していました。そこで、訪問患者を地図に落として5つのエリアに分け、曜日とエリアを固定しました。あわせて、予約システムの中で院内枠と訪問枠を1つのカレンダーにまとめ、移動時間をブロックとして入れる運用に切り替えました。その結果、3ヶ月で施術者1人あたりの1日の移動時間は合計約2時間30分から約1時間40分に減り、1日の訪問件数は平均6件から8件に増えました。

また、この半年で、複数のLINE公式アカウントが混在して集客の流れが分かれてしまっているケースを何度も見てきました。院内の患者さん用、訪問の患者さん・ご家族用、スタッフ個人が作ったアカウントなどが並び、振替の連絡がどこに届いたのか分からない、という状態です。訪問の予約や振替の窓口を1つのアカウントにまとめ、予約システムとつなげることが、スケジュール管理を安定させる前提になります。

よくある質問(FAQ)

Q: 訪問と院内の施術を同じスタッフが担当していても管理できますか?
A: できます。院内の予約枠と訪問枠を同じカレンダーで管理し、訪問の前後に移動時間を枠として入れるのがコツです。午前は院内、午後は訪問のように時間帯で分けると、急な院内予約で訪問の時間が押す事故を防げます。
Q: 往療距離が16kmを超える患者さんは受けられませんか?
A: 片道16kmを超える往療は、近くに対応できる施術所がないなど、やむを得ない理由がある場合に限られます。扱いは保険者が判断することもあるため、受ける前に地図で距離を測り、その記録を残しておくと安心です。
Q: 施設と個人宅が混在する場合、どちらを優先して組むべきですか?
A: 先に施設に行く日を決め、その周りの個人宅を前後に入れるのがおすすめです。施設では複数の方をまとめて施術でき、時間が読みやすいため、1日の軸になります。個人宅は、施設へ向かう道の途中に並べて組みます。
Q: 同意書の期限切れをスケジュール上で防ぐ方法はありますか?
A: 患者さんごとに、医師の同意日と期限を予約システムやカルテのメモに入れ、期限の1ヶ月前に確認する予定を登録します。再同意を取らないまま施術すると療養費を請求できないため、訪問予定と一緒に管理するのが確実です。

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バディフル編集部

整体院・治療院の予約システム「バディフル」を運営する株式会社co-nectの編集チーム。500院以上の予約・カルテの運用支援で見えた実務を、院長向けにまとめています。

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